上水道施設の整備に当たっては、基準等で定められている機能を満足するだけにとどまらず、環境への配慮や新技術の導入など要求される事項が多様化・複雑化 している中で、より高いレベルを目指すことが重要です。

中長期的な展望に基づいた基本計画を策定し、各々の地域特性や事業規模などを踏まえた施設整備目標を設定した上で事業を進めていく必要があります。

施設整備の計画の標準的手順と主な業務内容、及びこれらに係る水道法上の手続きは次図に示すとおりです。

• 基本計画の策定に当たっては、厚生労働省が策定している「新水道ビジョン」や各事業体が策定する「水道事業ビジョン（地域水道ビジョン）」の方針を踏まえるとともに、各自治体が策定する上位計画（総合計画等）との整合を図る必要があります。
• 策定済みの基本計画においては、社会的ニーズとの不整合や社会経済情勢の変化等により、計画と現状との乖離が生じている可能性があるので、適宜、点検・再評価を行い、必要に応じて見直すことが重要です。
• 実施設計に当たっては、関連する基準や法令に準拠することはもとより、目標とする機能を発揮するために土木・建築・機械・電気等の各分野が相互に調和のとれた施設とすることが重要です。

上水道施設の計画・設計に当たって留意すべき事項及び具体例は次のとおりです。